2015、4、3
「ケヒパニ(なんにも)」とリーダーの男は言った。
植林には何も問題はない、という意味にも取れるが、たぶん、義理堅い彼の、さっきの問いに対する答えだった。私は好奇心から訊いたが、何をするにしろ、彼にはそれなりの危険が常に伴うのだ。
カミ族が税金の支払いを免れているのは本当だった。あるハイカーストのバフン族の女性も、その一家を養っているから税金はなかった。支払いを命じられているのに払わない者もいた。
丁寧に苗に水をやるスタッフのノムラジさん。
今、一番頼りになる若者だ。
枯れた苗もある。
しかし、枯れる苗は前より少なくなった。