2015、4、2
カミ族のリーダーのやることと言えば、ともかく仕事をとって来ることだった。畑の耕作、トイレ作り、道路工事、清掃から農機具作り、修理。なんでも良い。
村に畑はなく、家畜も飼っていない。外で仕事をする以外に、生きて行く道はない。リーダー自身も、ハイカーストの畑を耕したり、工事をしたりしているから、体は逞しく見える。髭だらけで、どちらかと言えば頭とか、棟梁と呼んだ方が似合う、人の良い男だ。しばらくして、また下りて来て私と並んだ。
Eグループの森に、赤い花が垂れるように咲く、「カルキ」の木を見つけた。
Eの森から、遠くランタン街道が見えた。
森が削られ、畑になっている。