2012、 1、 1
皆様、新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、コケ村の窮状を知ったのは10年ほど前だった。
ある日、BK村〔アンタッチャブル階層の村〕から下りてくると、6人の若い娘さんたちに出会った。
全員が薪の束を背負っており、その荷を下ろして一休みしているところだった。
コケ村の住民である彼女たちは、別の村から薪を密かに調達してきたのだ。
はっきり言えば、盗伐である。
そんなことをしなければならない理由は、ただ一つである。
コケ村には森が無いからだ。
私は、村の代表に会い、植林を直ちに開始することにした。
各村の代表が出席する森林保全委員会で、私は村々で薪を融通するように説得した。
皆が承諾した。
とは言え、タマン族のマネ村からグルン族のコケ村へ薪を運ぶのは、感情的に難しいのだ。
今、着々と、コケ村の森林が出来つつある。
まもなくこんな問題も無くなるだろう。
コケ村の森の水遣り。
村人の水遣りで、苗はぐんぐん大きくなってくる。