2014、12、8
村境からしばらく下ると、カミ族の家があった。
タマン族の村にカミ族がいるのは変だが、農機具の修理が仕事なので、村では結構重宝されている。
通り過ぎようとすると、中の男が手を挙げて挨拶した。
よく飯を食いに来る例の男だった。
そこからは道の両側に木が植えてある。
マメ科のシーソがある。
ウルシ科のマンゴーも一本だけあった。
ミンクマリは家の前で、酒臭い息をして、道端で寝転んでいた。
夫のアイマンシンが癌で亡くなってから、ずっとそうなのだ。
畑のかたずけや、夕餉の支度で皆忙しいから、彼女だけ、葉の落ちた欅(カエデ)の木にしがみつく、ヤドリキのように目立っている。
繁華街のターメルには、中国語の看板が目立つ。
そういう時代なのだ。