2012、12、29
マネガウン村へ入ると、下に小さなグンバ〔チベット仏教の寺〕がある。
その反対側に、故アイマンシン老の未亡人、ミンクマリさんの家が見える。
ミンクマリさんは、大体私たちが到着する頃に合わせて、お茶を沸かしているのだ。
「オホ、ドカジ、ラッソウ、ハイ。ナグリヌ シュゴレ」
〔おや、着きましたね。ナマステ、ハイ。中に入ってください〕
と言う。
タマン語の通訳、ミナさんの話に因る。
ミンクマリさんは、お茶を中国製の魔法瓶に入れている。
私やスタッフに注ぎながら、最近の村の様子を話す。
反対側には仏壇がある。
アイマンシンさんが祭られているのだ。
二階の窓から、大きなバナナの葉が、ゆっくり風に揺れているのが見えた。
日本にない、豊かな時の流れである。